協会誌最新号Vol.39/ No.3 (通巻135号)
特集「災害対応のアップデート」
特集にあたって 「災害対応のアップデート」 村岡 健史
過去の大規模災害から我々は多くのことを学び、有事に備え準備してきた。令和6年能登半島地震対応では新たに「食」と「トイレ」が注目された。過去の災害対応はもちろんのこと、最新情報についてもアップデートしていく。
特集 災害リハビリテーション支援活動への備え 平成28年熊本地震以降における被災者の健康被害に対する取り組み 佐藤 亮
熊本地震を起点として生活不活発予防を中心に災害リハビリテーション支援活動が定着してきた。それらを担うリハ職種の教育体制および人材育成システム構築の現状、課題、今後の展望について紹介する。
特集 避難生活の「住」について〜能登半島地震の報告と避難所のあるべき姿〜 水谷 嘉浩
避難所環境は災害関連死予防に大きく関与する。避難所の歴史や諸外国の現状を振り返るとともに令和6年能登半島地震における段ボールベッド導入の実際を紹介する。
特集 災害時の「食と栄養」の実態と課題及び解決の方向性〜「いつも」からの地域での官民連携の重要性〜 原 裕樹
避難所生活における「食と栄養」に関する問題は後回しにされてきた実態がある。問題の構造として、公助の限界、支援者の課題、被災者の実態をまとめ、解決の方向性でもある官民連携の好事例について紹介する。
特集 能登半島地震でのトイレ 高橋 未樹子
一般情報として災害用トイレの種類や携帯トイレの備蓄状況を紹介するとともに、令和6年能登半島地震でのトイレ事情について具体例(症例、施設)を紹介する。
特集 車椅子使用者でリハ工学エンジニアの視点から見る災害と対応 松尾 清美
車椅子使用者として震災支援および被災経験について述べる。災害対応について、一人一人の心構え、障害者とその家族の心構え、組織としての災害対応、避難所の環境整備の必要性についてまとめる。
特集 熱海市伊豆山地区土石災害におけるホテル避難所の実際とリハチームの取り組みについて 村岡 健史、山内 克哉、高橋 博達
ホテルを活用した避難所運営のメリットとデメリットについて述べるとともに、リハチームがどのように介入したのか取り組みの具体例を紹介する。